時雨の百人一首

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音声

※音声:NHKクリエイティブ・ライブラリー

語句・豆知識
夜をこめて
夜が明けないうちに
キジ科の鳥で古くから飼養されてきました。「庭に飼う鳥」という意味から「にわとり」と呼ばれるようになったようです。ニワトリの音声を再生できます。
(音声:NHKクリエイティブ・ライブラリー)
空音
鳴き真似
はかる
だます
よに
決して
逢坂の関は許さじ
「逢坂」は近江国の歌枕。「逢坂の関」は山城国と近江国の国境となっていた関所ですが、この歌では男女が逢う関という意味合いで引用されており、あなたが通ることは許さないという意味です。来させないという意味か帰らせないという意味か解釈が分かれるところです。
函谷関
中国河南省:函谷関遺跡
Flaumfeder, CC BY-SA 4.0 , via Wikimedia Commons

函谷関とは、中国河南省にあった関所のことです。清少納言が百人一首に収められた歌で孟嘗君が部下に鶏の鳴き真似をさせて、鶏が鳴くまで開かない函谷関の関を夜に開門させたという故事を引用しています。次の写真は函谷関の遺跡です。地図へのリンク

枕草子
枕草子は、清少納言が執筆した随筆。作者が仕えた定子の身辺について書かれていますが、定子が没落していく様子は一切言及されておらず、定子の華やかな部分にのみスポットライトを当てています。
香炉峰の雪(こうろほうのゆき)
歌川国貞による浮世絵
Utagawa Kunisada, Public domain, via Wikimedia Commons

この浮世絵は、定子が「少納言よ。香炉峰の雪いかならむ」と問い掛けると、清少納言がさっと御簾みすを巻き上げて定子に雪景色を見せたという一場面を描いたものです。定子の問い掛けは「香炉峰の雪は簾を撥げて看る」という白楽天の漢詩になぞらえたもので、清少納言は定子の期待に見事応えることができました。この出来事は『枕草子』に記されており、定子と清少納言が阿吽の呼吸でコミュニケーションをとっていたことが伝わってくるエピソードになっています。

「二月つごもりころ」の歌
次の歌は『枕草子』の「二月つごもりころ」に登場する歌です。藤原公任に下の句を託されて、清少納言が上の句を付けたものです。

原文

そらさむはなにまがへて ゆき
すこはるある 心地ここちこそすれ

現代語訳

空が寒々しいので、花に見間違えるように舞い散る雪に
少し春らしさを感じられます。

清少納言は藤原公任が白居易の「南秦なんしんゆき」を踏まえて下の句を作ったことを見抜き、即座に同じ漢詩を踏まえて上の句を付けたといわれています。

定子 辞世の句
枕草子で清少納言は一条天皇の后・定子のきらびやかな様子ばかりを描いていますが、実際は大変な苦労をした人でした。定子の生涯と辞世の句を特集したコラムがありますので、よかったらご覧ください。
宮廷サロン
清少納言は、一条天皇の宮廷サロンで活躍しました。宮廷サロンの相関図はこちらをご覧ください。

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