絵札
取り札
音声
※音声:NHKクリエイティブ・ライブラリー
- 語句・豆知識
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- いにしへ
- 遠い昔
- 奈良の八重桜
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写真:photoAC 伊勢大輔が詠んだ桜の品種は「奈良の八重桜」と言われています。「奈良の八重桜」はいわゆる奈良に植わっている八重桜の総称ではなく、八重桜の一品種で奈良県の県の花・奈良市の花に制定されています。カスミザクラが重弁化したもので、八重桜の中では小ぶりな花をつけます。
- けふ
- 今日
- 九重
- 宮中のこと。中国の王城の門を九重に造ったという故事により、内裏や宮中を意味するようになりました。
- 匂ひぬるかな
- 色美しく咲気誇っているなあ
「匂ふ」は視覚的に美しく咲くことを表しています。 - 伊勢大輔の系図
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中臣家は神事や祭祀を司る一族で、歌人を多く輩出しています。頼基、能宣、輔親、伊勢大輔は歌人としてよく知られています。中臣鎌足は藤原の姓を賜り、後に摂関家として繁栄する藤原家の祖となっています。
- 一条天皇の宮廷サロン
- 伊勢大輔は、一条天皇の宮廷サロンで活躍しました。宮廷サロンの相関図はこちらをご覧ください。
- 歌川国芳の『百人一首之内』
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British Museum, Public domain, via Wikimedia Commons 江戸時代の浮世絵師・歌川国芳による浮世絵です。
この絵は鎌倉時代に書かれた仏教の説話集『沙石集』に基づいて描かれたと思われます。それによると、中宮・彰子が評判の東円堂の前の八重桜を平安宮に取り寄せされたため、興福寺の別当(長官に相当)が平安宮に移植しようとしました。しかし、桜が運び出される様子を見たある僧が「これほどの名木の桜をどうして献上できましょうか、やめなさい」と言いました。この騒ぎを知った彰子は、その桜が大事にされていることを知り、その心構えを褒めて「花守」を遣わされました。後に興福寺からは桜の一枝が献上されました。
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