時雨の百人一首

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※音声:NHKクリエイティブ・ライブラリー

語句・豆知識
吹くからに
吹くとすぐに
「からに」は~するとすぐに、という意味。
しをるれば
しおれてしまうので
むべ
ムベの実
写真:photoAC

「むべ」とは、なるほどという意味です。
ところで、「ムベ」という名前のアケビ科の植物をご存じですか?この植物は、天智天皇が、現在の滋賀県東近江地域に訪れたときに、子だくさんで長寿の夫婦に出会い、長寿の秘訣を尋ねたところ、その老夫婦がムベの実を差し出し、天智天皇がその実を食べて「むべなるかな」(なるほどなあ)とおっしゃったことが名前の由来とされています。

いふらむ
言うのだろう
むべ山双六
歌川国芳による文屋康秀の浮世絵
国立国会図書館デジタルコレクション

江戸時代に制作された百人一首の双六すごろくで『新板百人一首むべ山雙六』と名付けられています。右下に一番歌:天智天皇が配置されていて反時計回りにほぼ順番どおりに札が並べられています。22番歌:文屋康秀の「吹くからに秋の草木のしをるればむべ山風を嵐といふらむ」のところで止まると褒美ほうびがもらえる仕組みだったといわれています。
縦:約52cm、横:約75cmです。

六歌仙
文屋康秀は六歌仙の1人。紀貫之が古今和歌集「仮名序」で「近き世に、その名聞こえたる人」(紀貫之から見て一世代前の高名な歌人)として取り上げられた6名の歌人の内の1人です。「仮名序」では辛口の論評を受けていますが、後の時代に六歌仙として崇められるようになりました。六歌仙の一覧ページはこちらをご覧ください。
三河掾(みかわのじょう)
三河国の三等官の国司。国司について詳細はこちらをご覧ください。
歌川国芳の『百人一首之内』
歌川国芳による文屋康秀の浮世絵
British Museum, Public domain, via Wikimedia Commons

江戸時代の浮世絵師・歌川国芳による浮世絵です。
百人一首の和歌に合わせた情景が描かれています。

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