時雨の百人一首

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※音声:NHKクリエイティブ・ライブラリー

語句・豆知識
天つ風
天を吹く風
雲のかよひ路
天女が天と地上を行き来する道
豊明(とよあかり)
豊明とは、宮中の宴会のこと。
節会(せちえ)
季節の変わり目にあたって祝事をする日を節日せちにちと言い、節会とは、節日にその他重要な公事のある日に、五位または六位以上の諸臣を集め、天皇が出御 しゅつぎょして行なった宴会。
五節の舞(ごせちのまい)
五節の舞姫の装束を纏った女性
出典:http://vintagepostcardsjapan.com

五節ごせちまいとは、大嘗祭や新嘗祭に行われる豊明節会とよあかりのせちえ で、十二単じゅうにひとえ檜扇ひおうぎを持ち、髪に額櫛ひたいぐし を挿した4~5人の未婚の女性によって奉納される舞。
この画像は、昭和天皇即位式で披露されたと思われる五節の舞のポストカードです。ポストカードの女性は前髪を膨らませていますが、平安時代では髪の毛を自然に下ろしていたようです。

とどめむ
とどめておこう
僧正遍昭の系図
僧正遍昭の系図

桓武天皇を祖父に持つ僧正遍昭ですが、祖母の身分が低かったため、親王宣下を受けられず、父の良岑安世は良岑朝臣姓を賜って臣籍降下していますが、正三位・大納言にまで昇進しています。

僧正遍昭も仁明天皇に仕えて蔵人頭となり、従五位上に叙されますが、同年に仁明天皇が崩御すると850年に出家。天台宗の僧侶となり、855年に僧官の最上位である僧正になりました。息子も百人一首に登場する素性法師(21番)です。

六歌仙
僧正遍昭は六歌仙の1人。紀貫之が古今和歌集「仮名序」で「近き世に、その名聞こえたる人」(紀貫之から見て一世代前の高名な歌人)として取り上げられた6名の歌人の内の1人です。「仮名序」では辛口の論評を受けていますが、後の時代に六歌仙として崇められるようになりました。六歌仙の一覧ページはこちらをご覧ください。
三十六歌仙
僧正遍昭は三十六歌仙の1人。平安時代中期の公卿:藤原公任(55番)が編纂した歌合形式の秀歌撰『三十六人撰』に収められた36名の歌人は三十六歌仙と呼ばれています。 三十六歌仙の一覧ページはこちらをご覧ください。
葛飾北斎による浮世絵
葛飾北斎による木版画
© The Trustees of the British Museum

江戸時代の浮世絵師・葛飾北斎による作品『百人一首姥かゑとき』です。百人一首の歌を乳母がわかりやすく絵で説明するという趣旨で制作されたものです。舞台には五節の舞を披露する女性と楽人たちが描かれています。

歌川国芳の『百人一首之内』
歌川国芳による僧正遍昭の浮世絵
British Museum, Public domain, via Wikimedia Commons

江戸時代の浮世絵師・歌川国芳による浮世絵です。
百人一首の和歌に合わせた情景が描かれています。舞姫たちは見当たりませんが、美しい装飾を施された巨大な鼉太鼓だだいこが目を引きます。

僧正
僧の最高位。詳しくは平安時代の身分と官職をご参照ください。

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