時雨の百人一首

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春宮坊とうぐうぼう

天皇の家政を「宮内省」が担うのに対し、皇太子の家政を専門に担う独立した役所が春宮坊です。皇太子は次期天皇という特別な立場にありますが、即位前であるため二官八省の行政体系には組み込まれていません。皇太子の家政を担当する特別な官司でした。

名称 役割
主膳監しゅぜんげん 皇太子の食膳の調理・管理および毒見を司る。
主蔵監しゅぞうげん 皇太子の財物・宝物・衣服などの出納および保管を司る。
舎人監とねりげん 皇太子に近侍する舎人の統率および護衛を司る。
主馬署しゅめしょ 皇太子の乗馬および馬具の管理を司る。
主殿署しゅでんしょ 皇太子の居所の清掃、灯火、入浴など宮殿内の管理を司る。
主書署しゅしょしょ 書籍および紙・筆墨など文具の管理を司る。
主兵署しゅへいしょ 皇太子の警護に用いる武器・武具の管理を司る。
主工署しゅこうしょ 宮殿の修理や調度・器物の制作を司る。
主漿署しゅしょうしょ 飲料水や粥などの飲食物の供給を司る。
豆知識
  • 律令では春宮坊が皇太子の家政を担う役所でしたが、平安時代になると外戚である藤原氏が実権を握ることも多く、皇太子は摂関家の後見のもとで育てられることが少なくありませんでした。例えば、藤原道長 は娘を皇后にし、その皇子を皇太子に立て、養育環境まで自らの勢力圏で固めました。このため平安中期になると、春宮坊は制度としては存続していたものの、実際の運営は摂関家の影響を大きく受けるようになりました。

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