絵札
取り札
音声
※音声:NHKクリエイティブ・ライブラリー
- 語句・豆知識
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- 奥山
- 人里から離れた奥深い山
- 声聞くときぞ秋は悲しき
- 声を聞くときは、秋はとりわけ悲しく感じられる
「ぞ~悲しき(連体形)」で強意を表す係り結びになっています。 - 三十六歌仙
- 猿丸太夫は三十六歌仙の1人。平安時代中期の公卿:藤原公任(55番)が編纂した歌合形式の秀歌撰『三十六人撰』に収められた36名の歌人は三十六歌仙と呼ばれています。 三十六歌仙の一覧ページはこちらをご覧ください。
- 紅葉と鹿
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十月の花札は紅葉と鹿の組み合わせです。
「紅葉に鹿」は同じく花札のデザインになっている「梅に鶯」と同様に取り合わせのよいもののたとえとして知られています。 - 鹿の鳴き声を詠んだ歌
- 鹿の鳴く声は秋の景物としてよく詠まれています。
- 詠み人知らず(古今和歌集)
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原文
秋萩を しがらみふせて 鳴く鹿の
目には見えずて 音のさやけさ現代語訳
秋萩がからむのを倒して鳴く鹿の
姿は見えないけれども鳴き声ははっきりと聞こえる - 壬生忠岑(古今和歌集)
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原文
山里は 秋こそことに わびしけれ
鹿の鳴く音に 目を覚ましつつ現代語訳
山里は秋がひとしおわびしく感じられる
鹿の鳴く声に幾度も目を覚まして起きています - 鹿鳴草(萩)
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写真:photoAC 萩は「鹿鳴草」という別名があります。
雄鹿が鳴く頃(6月頃)に咲くことが名前の由来ではといわれています。 - 葛飾北斎による浮世絵
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Katsushika Hokusai, CC0, via Wikimedia Commons 江戸時代の浮世絵師・葛飾北斎による作品『百人一首姥かゑとき』です。百人一首の歌を乳母がわかりやすく絵で説明するという趣旨で制作されたものです。
山の頂上に鹿がいて、左から5番目の左手に熊手を持つ人物は鹿のいる方向を指差す仕草をしています。
画像はクリックすると拡大表示されます。 - 歌川国芳の『百人一首之内』
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British Museum, Public domain, via Wikimedia Commons 江戸時代の浮世絵師・歌川国芳による浮世絵です。
百人一首の和歌に合わせた情景が描かれています。
山の中腹に鹿が描かれています。
画像はクリックすると拡大表示されます。
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